生物解説:古来からの毒「トリカブト」

植物
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トリカブト

植物類の毒の中でもっともポピュラーなのがトリカブト毒じゃないでしょうか

美しい紫色の花を咲かせるこの植物はアコニチンと言う強力な毒素を含んでいます。

 

 

トリカブトは紫色の他にも「白色」や「黄色」「ピンク」など
色とりどりの花を咲かせます。

 

芽吹いた頃は「ヨモギ」にとても良く似ているため
山菜を取ったヒトで中毒死が起こる事故もあります。

 

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毒性

トリカブトに含まれるアコニチンは、即効性があり
摂取してから数十秒で、嘔吐や呼吸困難を引き起こします。

 

トリカブトの根っこを乾燥させたものは附子と呼ばれ
これを毒として用いるときは「毒子(ぶす)」と呼ばれます。

よく人をなじる言葉で「ブス」と言うのがありますが
トリカブト毒で顔が歪んだ様を例える様子として使われたことがあり
これが「ブス」の語源とも言われています。

 

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医療用としても使われる

非常に強力な毒素を持っていますが
漢方薬などでは、トリカブトが使われることもあります。

勿論、特別な下処理をして、専門家が配合していますので
素人が配合することは薬事法で固く禁じられています。

 

トリカブトを薬で用いると、「強心作用」や「鎮痛剤」としての働きをします。

 

 

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フグ毒とは効果が相殺される

トリカブト保険金殺人事件という事件があり
旅行中だった婦人が突然嘔吐などを起こして死亡しました。

はじめは、何かの食中毒を疑われ事故として処理されるところだったのですが
調べるうちに夫が新居とは別にアパートを借りていることが分かり
そこを調べると、何かを実験していたことが判明。

また夫がトリカブトを購入していることも分かりました。

 

そのことを受けて、解剖を担当した医師が医療書をあさると
フグ毒であるテトロドトキシンと効果が相殺されることが報告されていました。

 

テトロドトキシンは、ナトリウムチャネルを閉じて神経を麻痺させるのですが
トリカブトのアコニチンはそれとは逆の働きをします。

そのため、アコニチンの即効性が発揮されずに時間差で効く毒となったのです。
(拮抗作用はテトロドトキシンの方が早く切れる)

 

犯人は、無期懲役の判決後、獄中で死亡しました。

トリカブト保険金殺人事件 – Wikipedia

 

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トリカブトの花言葉

トリカブトの花言葉は

『騎士道』

『栄光』

『復讐』

『厭世家』

『人間嫌い』

というのがあります。

騎士道ってなかなかかっこいいですけども、使われ方は騎士道とは反しているような(;´∀`)
毒ですからね…

 

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名前の由来を考察してみる

トリカブトを漢字変換すると「鳥兜」となるのですけども
その見た目から、鳥の兜に見えるというのが、一般的かなと思います。

でも、昔から兜と言えば将軍などの要人のこと。
この要人の兜を取ると言うことを考えると、昔からそういう使われ方をしてきたのが
目に浮かぶようじゃないですか…(;´∀`)

 

まぁ、これはちらっと思っただけなので、信ぴょう性とかまったくないですww

 

 

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まとめ

トリカブトは自生もする植物なので
山などでは結構見かけることもあると思います。

しかし、強い毒性がありますし
即効性が強い毒ですので、絶対に食べないようにしましょう。

観賞用としても売られている植物なのですが
危なくないのかなぁなんて思ってしまいますね…

 

騎士道っていう花言葉はすごくカッコいいですから
女性へのプレゼントにも使えそうなんですけども
毒性からいいイメージは持たれてないでしょうねミ´・ω・`ミ

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