ドワンゴ「ニコニコ茶番劇商標登録について」4つのアクションを実施

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こんにちは!りのです

5/15から炎上が続いていた「ニコニコ茶番劇」の商標登録について、ドワンゴが記者会見を実施しました。

中で語られた4つのアクションについて、お知らせと感想をまとめて行きます。

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ニコニコ動画としての見解

先に、ニコニコ動画として今回のゆっくり茶番劇の使用については下記の見解が先に公表されて居ました。

  • ゆっくり茶番劇をタイトル・コミュニティ名・登録名としない動画については、影響なし
  • ゆっくり茶番劇をカテゴリ表示するタイトルについても影響は低い
  • ゆっくり茶番劇以外の実況、解説などのタイトル使用については問題ない
  • ゆっくり茶番劇に類似する可能性の語句が3例ほどあるが、商標権行使については行わない可能性が高い
文字商標「ゆっくり茶番劇」に関するドワンゴの見解と対応について|ニコニコインフォ
(2023年2月24日追記) 先日、ゆっくり関連商標の独占の防止を目的として出願していた「ゆっくり実況」「ゆっくり解説」「ゆっくり劇場」の3件の商標について特許庁より拒絶理由通知書を受領いたしました。

詳しくはニコニコinfoに記載されて居ますが、それぞれなんで問題ないとか影響が低いのかは、少し分かりにくいので、別記事で投稿します。(これだけで1記事分になりそうな文字数なんですよねぇ)

次に会見で知らされた4つのアクションについて記載して行きます。

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1.取得された商標権の破棄交渉

すでにTwitterでは、柚葉所属のコミュニティから「月曜日(2022/05/23)に本人から商標権の破棄を特許庁に申請する」と言う声明が出ていますが、本人Twitterには記載がなく、更新も止まっている状況です。

ドワンゴでもこれを把握はしていますが、実際にこのTwitterが本人である確認が取れていないこと、本人のアクションがないことから、まずは穏便に本人への商標権破棄交渉をするとのことです。

そもそも、争いにならないのが1番ですから、柚葉本人としてもこの破棄交渉を受け入れるほうがいいと思います。

私なら破棄よりは、今後のことも考えて商標権を移譲しますけどね。

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2.上記が出来ない場合に無効審判を請求する

商標権の破棄交渉がうまく行かない場合には、ドワンゴから特許庁へ無効審判請求を行うと言うことです。

ドワンゴ…と言うかニコニコ動画としても、アップロードされた動画を扱うプラットフォームなので、商標権を行使される可能性があり、無効審判請求を行える立場にあります。

記者会見の質問で「無効審判には5年という制限があるが、なぜ先に破棄交渉から進めるのか」と言う質問もありました。

これについては、まずは穏便に対応したいとの考えを示していて、柚葉さんへのクリエイターとしての配慮であると考えられます。

この件に付随するかは微妙ですが「柚葉さんのニコニコアカウントとしての登録は削除するのか」と言う質問もありました。

これについては、ニコニコ動画の規定に反していれば削除はあるが、今回のこととは別件であるとの解答でした。

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3.ゆっくり茶番劇の商標権を行使された人への無料相談窓口を解説

こちらはゆっくり茶番劇の商標権を行使して、ロイヤリティを支払えなどと言った請求を受けた方用の窓口となります。

現在、Twitterでは柚葉さんから「ロイヤリティの支払いについては不要」との投稿があり、窓口開設前のドワンゴへの問い合わせもまだないとのことです。

ただし、商標権所有者が投稿、発言を撤回する可能性がある事から、窓口を開設。

窓口では、下記の対応を取るとの事です。

  • 脅迫、恐喝事案の可能性を考慮しての警察窓口の紹介
  • 民事訴訟に関わる場合の弁護士事務所など、法律的窓口の紹介

上記は無料で相談が可能ですが、現行は使われることなく終わるのではないかと考えます。

もちろん商標権者を装って、請求を出してくる可能性もあるので、一概に今は安全であるとは言えません。

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4.ゆっくり関連語句の商標権取得

4つ目のアクションですが、正直1番嬉しいアクションです。

ニコニコ動画では、ゆっくり茶番劇以外にも「ゆっくり〇〇」を用いた語句を確認しているため、今後同事案のような事態を防ぐ目的で商標権の取得に動くとのことです。

なお、取得予定の語句に関しては、横槍を防ぐために未発表との事ですが、100以上の語句になるのではないかと予想しています。

そして、今回商標権を取得できなかった場合は、その用語が世間一般に浸透しており、他社(他者)からも申請が出来ない語句であるとの確認が取れること。

仮に商標権を取得できた場合には、ドワンゴとして将来にわたり商標権の行使はしないと会見中でお約束するとの事です。

また「ゆっくり」の元となった「東方Project」の創設者のZUNさんにも確認を取っているとのことです。

ドワンゴとしては、類似の事例として「投げ銭」の商標権を取得したことを上げています。

ドワンゴが「投げ銭」商標登録 「独占する意図はない」
ドワンゴが「投げ銭」を商標登録したと発表した。悪意のある第三者が「投げ銭」を独占しないようにするのが目的で、使用料の請求などは考えていないとしている。

どちらの結果になったとしても、クリエイター側への損はありません。

もちろん、ドワンゴが商標権の行使を行うことは可能ですが、今回の事例と社会的信用の立場から反故にする可能性はないと言えます。(そんなことしたら、ニコニコユーザー居なくなるし、株価暴落ですわ…。煽りくらって角川の株も落ちると思う…)

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会見の中での質問について

実際、質問された個数はそれほど多くはありませんでした。

ただ、私自身繰り返し見て覚えているわけではないので、簡単に書かせていただきます。

  • Q.他社プラットフォームと今回の事例については調整されたのか?
    • A.今回はスピード重視で対応を進めたので、他社とは何も調整していない。
  • Q.今回の類似事例についても同様に対処するか?
    • A.権利問題に関しては、社会的話題性の大きさを考慮しなければならず、類似の案件があったとしても、それがどこまで社会的影響があるのかで対応は変わってくる。
  • Q.今回のようにネットで使用されている語句に関して、他社とも協力し合同団体を設立するなどの考えはあるか?
    • A.それが出来ればベストであるが、他社との確認事項や利権の問題、またネットミームに関してどこまで浸透しているかの判断が難しいため現状は難しいと考える
  • Q.今回の事で、現行法についてどういった考えを持っているか?また、それを政府に対し抗議するのか?
    • A.現行法についての見解は、社としてはまとめるまで時間がなかったため発言は控える。
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まとめ

今回の発表自体は2021/05/21に予定していたものを、土曜日ではメディアに取り上げられづらいため、2021/05/20に見解の表示、2022/05/23に今後のアクションに関する記者会見の2段構えとしたとの事です。

また、会見の様子はミラー、文字の書き起こしなどの2次利用を推奨すると動画内の主コメにも掲載されました。(要はみんなでこの事を広めてね ってこと)

Twitterで、ZUNさんや栗田さんが発信してくれた時から、無効審判まではしてくれるだろうと期待していましたが、4.の他語句に対する商標権の取得まで対応してくれるのは、本当に頭が下がります。

一応、自己申請ならば手数料の7000〜8000円と結構安く申請が出来るのですが、個人の出願の場合は弾かれる可能性がとても高いんです。

類似する商標の存在や、提出するための資料などなどこの辺が一番時間もかかるし、添付書類の様式なんかも合わせたりと…。

まぁ、商標に関わらず、この辺は国に何かしらの申請をする人なら大変さが分かると思います。

で、これらを弁理士さんに頼むと、1件あたり3万〜30万と結構ピンキリな費用がかかるようですね。

なんにせよ、ニコニコ動画としてドワンゴが動いてくれるのは本当に嬉しい限りですし、今回の商標問題についてはテレビでのニュースにも取り上げられたので、特許庁としても無視することのできない話題だと思います。

この件で、ネットミームについての定量的判断材料が出来ればいいですね!

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